ニッポン放送株

フジテレビが自分のメディアとしての立場を利用して反ほりえもんキャンペーンを張っているようですが、そういうメディアを経営者が私物化するような態度に対して、他のメディアから批判の声があがらないところに、日本のメディアの公共意識の低さが感じられるような気がするのは僕だけでしょうか?
ところで、村上ファンドニッポン放送株をまだ所有しているという報道があったようです。

http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kinyu/news/20050217k0000m020157000c.html
ニッポン放送株:村上ファンド売らず ライブドア大購入日
フジテレビジョンライブドアによるニッポン放送株式の争奪戦で動向が注目されている投資ファンドM&Aコンサルティング(通称「村上ファンド」)が、ライブドアによるニッポン放送株大量取得日(8日)に同株を大量に売却していなかったことが16日分かった。村上ファンドは現在も大量のニッポン放送株を保有し続けている可能性が高く、争奪戦のカギを握る存在として改めて注目を集めている。
村上ファンドニッポン放送株の保有比率は1月5日現在で18.57%。5%以上保有する大株主は保有状況を記載した大量保有報告書の財務局への提出を義務付けられている(5%ルール)。また、5%超の保有者が株の売買で保有比率が1%以上変動した場合も、原則として5営業日以内に変更を届け出ることになっており、村上ファンドが8日に1%以上売却していれば16日までに変更を届ける義務があるが、届け出はなかった。
(後略)

しかし、「敵艦スクリュー音、未だ無し!(ニッポン放送株:解決編) | isologue」で指摘されるように、それは誤解で、まだ村上ファンドの動向については不明なままです。
ロイターもそのように報道しています。

http://www.reuters.co.jp/financeNewsArticle.jhtml?type=marketsNews&storyID=7655863
経済ニュース全般
[アングル]村上ファンド保有ニッポン放送株の行方、3月15日か4月15日に判明
2005年 02月 17日 木曜日 14:52 JST
鈴木 透編集委員
[東京 17日 ロイター] フジテレビジョン<4676.T>とライブドア<4753.T>がニッポン放送< 4660.T>株式の争奪戦を繰り広げる中、ニッポン放送の大株主であるM&Aコンサルティング村上世彰代表・通称「村上ファンド」)の動向が注目されている。16日に公表された株式大量保有報告書には同社の届出はなく、同社がニッポン放送株式を売却したか否かは、依然として不明のまま。
投資ファンドに認められている大量保有報告書提出の特別ルールに照らせば、村上ファンドが売却していた場合には、売却割合によって3月15日か4月15日に大量保有報告書が提出され、売却先が判明する。
2月8日にライブドア東証時間外取引ニッポン放送株の29.63%を取得したと発表した時、市場関係者などの多くは、ライブドアニッポン放送株を売却したのは村上ファンドではないか、との想像を巡らせた。これは、村上ファンドが1月5日現在、ニッポン放送株の18.57%を保有していたからだ。
しかし、M&Aコンサルティングも村上代表も一貫して、「個別銘柄の売買についてはコメントできない」との姿勢を貫いているため、いまだに村上ファンドライブドアニッポン放送株を売却したのか否かは判明していない。M&Aコンサルティング側が明らかにしない以上、事実確認の手段は株式の大量保有報告書に頼らざる得ない。
大量保有報告書は、いわゆる5%ルールと呼ばれ、5%以上の株式を保有している大株主は保有状況を財務局に提出することを義務付けたもの。さらに、5%以上の株式保有者の保有比率が1%以上変動した場合にも、大量保有報告書の提出を義務付けている。届出は原則として5営業日以内となっている。このため、2月8日のライブドアニッポン放送株取得で、村上ファンドが1%以上のニッポン放送株を売却していれば、16日までに大量保有報告書を提出しなければならなかった。
このため、16日に村上ファンドからの届出がなかったことで、村上ファンドライブドアニッポン放送株を売却していなかったといった一部報道もされている。
しかし、M&Aコンサルティングのように投資一任勘定を持ち運用を行っている業者には、大量保有報告書の提出に特別ルールが設けられている。これは、1)保有比率が1%以上変動した場合には、各業者の定める基準日の翌月の15日までに大量保有報告書を提出する、2)2.5%以上変動した場合には、翌月の15日までに大量保有報告書を提出する―というもの。
このルールに照らした場合、村上ファンドニッポン放送株を2.5%以上売却していれば、3月15日が大量保有報告書を提出期限に、1%以上であれば村上ファンドの定めている基準日が3、6、9、12月となっているため、4月15日が提出期限となる。
「16日に大量保有報告書が提出されていないことから村上ファンドライブドアニッポン放送株を売却していなかった」との一部報道に対しても、M&Aコンサルティングの関係者は、「3月15日か4月15日を過ぎるまでは、何も言えない」としており、事実が明らかになるまでは、今しばらく時間がかかりそうだ。
※(ロイター通信日本語サービス編集部 鈴木透編集委員、 ロイターメッセージング:toru.suzuki.reuters.com@reuters.net、メールアドレス:toru.suzuki@reuters.com、
電話:03―5473―3728)
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