Concurrent Clean : プログラミング言語をLinuxモデルで開発する

すでにHaskellというスタンダードがあって、GHCという強力な実装があるのに、どうしてあえてCleanなの?と思うかもしれないですが、その理由はLLSpiritの発表でも一瞬触れたように、Haskellってちょっとリソース食いすぎじゃない?と感じているわけです。
証拠 → http://www.lingr.com/room/gauche/archives/2007/07/26#msg-12539883
でも、圧倒的に実装や開発リソースで負けているCleanが、Haskellと勝負したって結果は決まってるんじゃない?とか思うかもしれませんが、そうでもないんじゃない?と思っています。というのは、CleanってLinuxモデルが適用できそうな気がするのです。
Linuxモデルというのは、勝手に命名したのですが、バザール方式のことではなくって、カーネルの開発とディストリビューションの開発が分かれているスタイルのことを指しています。
Cleanは、非常に素晴らしい言語コアを持っていると思っているのですが、それと同時に、ライブラリやシンタックスシュガーや周辺ツールなどが不足している。だから、そういう部分を言語コアとは別に作って、ディストリビューションパッケージとして配布していくというのはどうだろうか、と考えているのです。OptEnvやCleanXというのは、そういう路線に沿って開発を進めている部品なのです。
カーネル開発とディストリビューション開発をわけるというのは、開発に参加する開発者の敷居を下げて、新しいアイデアを積極的に取り込んでいくという面で非常に効果的な手法ではないかと考え、Linuxが成功した鍵にはこのモデルがうまく作用しているのではないかと思うのです。
同じことをプログラミング言語に当てはめてみてもいいのではないか?そして、Cleanは、そのモデルを当てはめるのに、これ以上ない条件を備えているプログラミング言語ではないかと思うのです。