便利なフレームワークをありがたがるのって

[id:lethevert:20070828:p3]で紹介した「Software Factories」に出てくる「ソフトウェアプロダクトライン」という開発手法に次のようなくだりがある。
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/softfactory/softfactory02/softfactory02_01.html

ソフトウェア・プロダクトラインでは、アーキテクトや要求定義にかかわるビジネス・アナリスト、モデラー(=ソフトウェア設計者)の上級レベルの開発チーム(以降、上級開発チーム)と一般レベルの開発チーム(以降、一般開発チーム)を分離することで、ソフトウェア開発の複雑さを低減させる。ここで、上級開発チームと一般開発チームは開発プロセスの上流と下流の分類とは異なり、両チームともに上流、下流のすべての開発プロセスを経験する。
上級開発チームが、プロジェクト成功の根幹となる適正なドメイン・スコープの決定と要求定義によるアーキテクチャの確立、フレームワークコンポーネントの調達や開発に従事し、その成果物を一般開発チームに提供してプロジェクトの開発を遂行する。一般開発チームに必要とされるスキルは、例えば、トランザクションやセキュリティの詳細を省いた、「プロパティ設定」「ウィザード(Wizard)」「カスタマイズを支援するモデル言語(DSLDomain Specific Language)の利用」「簡単なカスタム・コーディング」だけにとどめる。

便利で簡単なフレームワークっていうのは、ここでいうところの「一般開発チーム」向けのツールではないかと思うのだけれど、そういうものに無批判に飛びついてありがたがっているのって、そういうキャリアパスを自ら進んで選んでいるということのように思うのだけれど、そういう自覚ってあるのかな?とか思う。
まあ、その分、業務面のコンサルティングスペシャリストとしてのパスに力を入れるというのも、ひとつの選択肢だとは思うので、そういう考えであれば特に問題はないと思うのだけれど。