偏差値

http://www.hatena.ne.jp/1080539285


偏差値というのは、必要以上に日本人の思考にアレルギーをもたらすようで、統計学を知っている人でも、ナンセンスなほどに拒絶反応をする人がいるのは不思議だなぁといつも思います。偏差値を出すということは、統計学の観点から言えば、平均値と標準偏差を求めることと何の変わりもないことなのですが、なぜ、それほどアレルギーを引き起こすのでしょうか?
私的には、テストの結果を受け取るときに、標準偏差を開示せずに、平均点だけを開示される方がいやな気分になります。なぜなら、得点がどの程度の広さで分布しているかが全くわからないからです。平均点が60点のテストで、30点を取ったとしても、そのテストの標準偏差が40点もあれば、それほど落ちこぼれているわけではない(偏差値42.5)のに対し、平均点が80点のテストで、70点を取ったとしても、標準偏差が5点しかなければ、ちょっと考え直さなければならないほどの落ちこぼれ(偏差値30.0)です。標準偏差がないということは、これほどまでに、程度がわからないということです。
偏差値、もしくは標準偏差があれば、順位が開示されていなくても、自分が相対的にどの程度の成績を取ったのかがわかります。偏差値60を取った場合、上位15%の位置(100人のクラスで15番)あたりにいます。偏差値50ならば、ちょうど真ん中。偏差値40ならば、下位15%(100人のクラスで85番)です。この順位は目安にしか過ぎませんが、テストの成績を見るときに、細かい数字を気にしても意味がないことを考えれば、この程度の目安で十分役に立ちます。