ソフトウェア開発プロジェクト管理

建設業のプロジェクトは工期がきっちり守られて、品質も一定しているのに、ソフトウェア開発のプロジェクトはなぜ工期の見積もりは外れ、品質のコントロールもききにくいのは、どこに違いがあるのだろうと思っていたのだけれど、よく考えたら、それは当然なのかもしれないと思った。
建設業のプロジェクトは、落ち着いて考えれば、その大半が「設計図から建設物を再現すること」や「同じ建設物を複製すること」であって、その部分は、ソフトウェア開発の方が数段早くて正確に行っている。つまり、「コンパイル」や「コピー」の作業にあたるわけで、余りにも簡単すぎて、プロジェクトとして管理する必要すらない。
ソフトウェア開発プロジェクトとは、つまるところ、建設業で言えば「設計図」を書くところだけで成り立っているわけで、それを考えると、プロジェクトの性質が全く違っているのは当然なのではないか。
そう考えてみると、ソフトウェア開発プロジェクトの管理は、むしろ出版業におけるそれに近いのかもしれない。