マンデル=フレミング効果

開放経済で変動相場制の下では、金融政策は有効だが、財政政策は無効であるというもの。閉鎖経済のケインズ体系であるIS-LMモデルを開放経済に拡張した「マンデル=フレミング・モデル」によって導かれる。
開放経済では、金利上昇は為替上昇を伴うので、財政拡張をすると金利が上昇し、為替が上昇するため輸出が減少し、GDPに対する影響を相殺する。金融緩和をすると、金利が低下し、為替も低下するので、輸出が増加して、GDPに対する影響を強化する。


このようなマンデル=フレミング効果があることによって、現在の経済学では、景気対策として、財政政策よりも金融政策の方がより強力であると考えられています。
財政悪化による長期的な経済への負担を考えると、財政縮小+金融緩和のポリシーミックスの有効性が考えられます。1990年代のアメリカは、この財政縮小+金融緩和のポリシーミックスを採用して、景気が拡大しました。